2011年12月2日金曜日

夏への扉

『夏』という単語からイメージするのはルソーのジャングル。

前回、ハインラインの名前が出たので『夏への扉』
中学生の頃にSF紹介本で原書の表紙を見て、いっぺんで虜になった。
近未来的な部屋でドアの前に追いつめられている男。脇には背中を丸め怒っている猫。

ドアの先には壁紙のような夏の空。
 

勝手にイメージを膨らませ図書館から借りてみたら、ちょっと思っていたのとは違ったけど
(いまひとつ主人公のダンが好きになれなかった)
『文化女中器』や『窓拭きウィリイ』など魅力的な自動機械が登場し、
冷凍睡眠と時間転位で時間を行き来する物語に夢中になって読み進んだ。

私にとってベストではないけれど、心に残り続けてる小説。
ドアというドアを試せば、必ずそのうちのひとつは夏に通じるという信念は素晴らしく魅力的だ。